今回のご相談は「応接室を作りたいのですが、応接ソファやテーブルの選定方法やレイアウト方法をどのようにしたら良いでしょうか」というご相談です。
お客様をお迎えするのにふさわしい空間を作るコツを解説していきます。
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会議室と応接室の違い
そもそも会議室と応接室って同じようなイメージで捉えられるのですが、どう違うのでしょうか?
会議室と応接室は混同されがちですが、会議室は社内社外を問わず打合せをする場であり、会議テーブルやホワイトボードなどを用いて資料の確認やディスカッションをする目的で使用されます。
一方、応接室はお客様と会話をすることがメインですので、ゆったりと落ち着いて話をする場の提供が応接室の目的となります。
- 会議室は、会議テーブルやホワイトボードなどを用いて資料の確認やディスカッションを行います。
- 応接室は、お客様と会話をすることが目的なため、落ち着いて話をする場を作ります。
応接室の目的である、ゆったりと落ち着いて話をする空間を作るためには、どのようなオフィス家具が必要なのでしょうか。
身体を預けるソファ、お茶などの飲み物を置くセンターテーブルを配置するのが一般的です。
応接ソファの種類としては、1P ・ 2P ・ 3P(Pはパーソンの略です)があり、座位する人数の数に合わせて選ぶ必要があります。
ただし、メーカーや種類によって、2Pなどの同じ座位人数としてる場合でもサイズが大きく異なることがありますので、設置するスペースに適したサイズを選定する必要があります。
同じ座位人数でも、メーカーや種類によってそんなに寸法が異なるものなのですか?
規格サイズがあるということではないため、サイズはメーカー次第というところでしょう。
コンパクトタイプとゆったりタイプでは、一人当たりの幅(面積)が大きく異なるといえます。
1P ・ 2Pだけでなく、寸法は確認するようにしましょう。
- ゆったりタイプの1Pソファであれば、幅910×奥行き815mmと身体をゆったりと預けることが可能です。
- コンパクトタイプの1Pソファであれば、幅610×奥行き610mmと通常のチェアと同様の寸法で抑えられます。
応接室を作る際に注意するポイント
応接室を作る際に、どれくらいの部屋の大きさを想定すればよいでしょうか?
応接ソファやテーブルのサイズ、利用する人数によって必要な部屋の大きさは異なってきます。
ソファやテーブルの他にも考慮しなければならない点としては、ソファとテーブル間の通路幅(約400mm前後)、応接室の扉の開閉(約900mm)など、実際に利用する際に窮屈さや不便さが出ないように、人が移動する動線も含めて部屋の大きさを考える必要があります。
具体的にイメージできるように、大きさに少し余裕を持たせた応接室12㎡(3000mm×4000mm)を参考例としてご紹介します。
同じ応接ソファでも大きく寸法が異なりますね。何を基準に選定をしたら良いですか。
応接室の全体的な平米数と併せて、応接する最大人数が何人なのかを想定して、応接ソファやテーブルのサイズや数を決めましょう。
例えば、ゆったりタイプの場合にはソファサイズが大きいため圧迫感なく座れるといったメリットがありますが、接客人数は4名と少人数対応となってしまいます。
また、広くスペースを確保する必要もあります。
一方、コンパクトタイプの場合、窮屈感は否めませんが接客人数を最大6名にすることが可能です。
- ゆったりタイプはソファサイズが大きいため、接客人数が4名まで。
図例)12㎡(3000mm × 4000mm)
- コンパクトタイプはソファサイズが小さいため、接客人数が6名まで可能に。
図例)12㎡(3000mm × 4000mm)
サイズもそうですが、レイアウトの仕方で大きく印象が異なりますね。
そうですね。
使用する家具のサイズが大きいからこそ、ドアからのスムーズな動線を考えることと接待マナーを意識したレイアウトをすることがポイントです。
特に接待に関するマナーの一つとして、上座下座に配慮した配置が必要です。
- ソファとテーブルの間は、人が通ることと脚元の快適さを保つために、目安として400mm以上の通路幅をとりましょう。
- 目上の方に対してのマナーとして、入口より一番遠い位置が上座となり、順を追って座位していただく場所が決まっています。
1Pソファを2つ置くのと、2Pソファを置くのとどちらが良いのでしょうか。
1Pソファは構造上、2Pソファよりも価格が高くなります。
2Pソファで2名が座位した際に快適さを保てるようであれば、2Pソファの方がコストパフォーマンスは良いといえます。
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応接室も目的やスタイルによって、異なる印象になります。
いくつかの事例をご紹介しますので、どんなイメージで応接室を作ったら良いのか参考にして下さい。
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事例① 省スペースを活かし、コンパクトな応接セットでベーシックに
コンパクトな4人用応接ソファとセンターテーブルを配置することで、応接室に必要な機能を保ちつつ、省スペースを実現しています。
省スペースゆえに、背の低いフラワーボックスとグリーンを用いることで、圧迫感を生むことなく、程よい目隠しと緊張感を和らげる効果を両立しています。
事例② 余裕のある応接室で、リラックスな空間を
来客者にリラックスして頂けるように余裕のある空間づくりとしています。
包み込むようなゆったり目の5人用応接ソファが来客者を心地よく迎えます。
また、スツールを配置することで許容人数の増減にも対応しています。
空間のゆとりから落ち着いた対話ができる、そんな余白を大切にした応接室です。
事例③ カジュアルな応接室で、フランクに語れる空間を
カジュアルな応接セットとガラスパーテーションで、フランクな印象を持った応接室です。
応接室の部屋の大きさに合わせて、応接家具のサイズを考えることも必要ですが、イメージに合わせたデザインの家具を選ぶことも大切です。
例えば、ガラスパーテーションに合わせてセンターテーブルもガラスタイプにするなど、同じ素材やテイストを選択することで、空間として統一感を得られます。
応接室は使用するオフィス家具のサイズが大きいからこそ、スムーズな動線になるようにレイアウトを意識しましょう。
また、上座下座等の接待マナーを考え、接待しやすい配置にすることも大切です。
会話をするための快適さを提供するのが、応接室の目的であることを忘れずにオフィス家具やレイアウトを考えましょう。
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