オフィスの防音対策は会議室にあり!音漏れの原因と遮音方法について徹底解説

   
オフィスの防音対策は会議室にあり!音漏れの原因と遮音方法について徹底解説

新しいオフィスに引っ越す場合、インテリア選びやレイアウトなど、考えることは山積みかと思います。そんな中、意外と忘れがちになるのがオフィスの防音性です。他社への訪問時、会議室の中の声がオフィス全体に響いていたら、情報漏洩のリスクを疑い、誰でも不安になると思います。
会社の信頼性を上げることにも繋がるため、オフィスの防音対策には力を入れるべきです。

また、作業に集中しているとき、人の声というのはノイズになります。社員の職場環境を向上させるためにも、会議室はしっかりと防音しましょう。

そこで本記事では、音漏れの根本的な原因を確認した上で、音漏れをしない会議室を作るための対策について解説していきます。新しいオフィスを気持ちの良い職場環境に導くためにも、事前にしっかりと対策を練っておきましょう。

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音漏れの原因とは?オフィスで防音対策が必要な場所について

防音対策の具体例を見ていく前に、そもそもの音漏れの原因を確認したいと思います。原因を確認することで、防音対策をする上で気を付けるべきポイントが見えてきます。
本章では、防音対策で特に気を付けたい、会議室を例にご説明します。会議室の話し声の外漏れは社員の仕事にも支障をきたしますし、情報漏洩の危険性も無視できないため、防音対策が必須のスペースです。

1. オフィスの音漏れの原因

隙間(扉・窓・パーテーションなど)

扉や窓、また取り外し可能のパーテーションは、可動式のため隙間ができてしまい、必然的に音漏れしやすくなっています。
扉や窓は、実際に導入した製品によっては付け替えも難しい場合もありますが、自身で対策をすることも可能です。また防音性の高いパーテーションを考えるのであれば、天井と床を完全につなぐタイプを選ぶ方が望ましいでしょう。

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音の振動(壁・床など)

音は、空気だけでなく、物体を介すことによっても、他者へ伝わります。専門的な言葉では、前者を「空気伝搬音」、後者を「固体伝搬音」と言います。
固体伝搬音は、床や壁、天井などに振動や衝撃となって伝わる音のことです。隙間のように目に見える音漏れ原因ではないために、注意が必要です。

なぜなら、オフィス壁や床に薄い素材を採用している場合は、遮音性・吸音性が低く、簡単に音が伝わってしまいます。こちらが意図しなくても、音による振動が壁や床、そして構造のコンクリートまで伝わると、階下まで音が響いてしまい、騒音トラブルになる可能性もあるのです。

このように、オフィスで防ぐべき音の原因は、音が漏もれてしまう隙間や、振動を伝えてしまう素材であることがわかります。
つまり効果的な防音対策には、余計な隙間や無駄な振動を発生させない、あるいは軽減する方法を心得ておけば良いわけです。

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2. 防音対策の目標値

音には人の感じ方の目安があります。あらかじめ防音対策となる音の目標値(目安)を知っておくことで、オフィス新設や対策工事の際の指標となります。

防音対策としての重要な指標が「D値」と呼ばれるものになります。D値が大きいほど遮音性に優れていることを表しており、会議室などのD値の目標値はD-50 ~ D-60が目安になります

遮音階級 ピアノ・ステレオ等の大きな音
D-65 通常では聞こえない
D-60 ほとんど聞こえない
D-55 かすかに聞こえる
D-50 小さく聞こえる
D-45 かなり聞こえる
D-40 曲がはっきり聞こえる
D-35 良く聞こえる
D-30 大変よく聞こえる
D-25 うるさい
D-20 かなりうるさい
D-15 大変うるさい
※参考:日本建築学会

オフィスで優先して防音対策をするべき場所

オフィスには防音対策を優先的に行うべき場所があります。工事費用の関係で全ての部屋に防音対策をすることができない、どの部屋の防音性を上げるべきなのかわからないという方もいると思います。そのような方はぜひ、以下の3つのスペースの防音対策を優先して行いましょう。

1. 会議室

やはり1番に優先すべき場所は会議室です。会議室では日々重要な会議が行われるため、遮音性に欠けてしまっては多くの問題が発生してしまいます。会議情報の漏洩はもちろん、会議室外への騒音対策にもなります。オフィスと会議室が壁一枚で隣り合わせの場合、会議の声が大きく仕事に集中できないという問題が起こる可能性があります。
このような事例では、情報漏洩による企業の損失はもちろん、社員の集中力低下による生産性の低下が懸念されます。優先して防音対策を行いましょう。

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2. 社長室

社長室も防音対策を優先して行いましょう。社長室には日々のあらゆる重要案件がもちこまれます。書類で持ち込まれることもあれば、実際に重役や秘書が伝達する場合もあります。どちらにせよ、社長室は防音対策をはじめとした万全のセキュリティ対策を行いましょう。

3. 応接室

来客者をもてなす応接室にも防音性は欠かせません。応接室から外部へ漏れる音、外部から応接室へ侵入してくる音の両側からの影響を考慮してみましょう。

応接室から外部への防音対策の大きな目的は、来客者の顧客情報の保護につながるということです。
外部から応接室への防音対策の目的は、来客者に不快な思いをさせないということです。来客者を応接室で持てないている際に、オフィスがざわついていたりすると、来客者は「なんだか騒がしい」というマイナスなイメージを企業に対して抱いてしまう可能性があります。また、応接室に外部からの音が入ってこなければ、集中して商談に取り組むこともできます。

場所や素材別に解説!オフィスの防音対策の事例3選

音漏れの原因が分かったところで、具体的な対策をみていきましょう。それぞれの場所で適切に機能するようになれば、防音は可能です。
実際の事例とともに紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

壁や床には、高密度で吸音性の高い素材を使う

オフィスの壁の素材が選べるのであれば、コンクリートなど密度の高い素材のほうが高い遮音性を発揮します。
既存の壁が音漏れしてしまう場合は、パーテーションを追加することで対策が可能です。より防音されるためには、グラスウールやロックウールといった吸音性の高い素材が使われたパーテーションを選定するようにしましょう。

オフィス床にも、防音対策を施すことができます。上記は、フローリングよりも吸音性の高いカーペットを採用することで、防音効果を高めた事例です。区画のサイズに合わせて自由に可変できるタイルカーペットタイプを使用しました。
タイルカーペットであれば、土足でも汚れにくいため、防音効果も合間って一石二鳥です。万が一汚れてしまっても、一部のみの張り替えが可能となっているため、中長期的に見ても利便性に優れています。

パーテーションは欄間を空けない

設置工事が必要な、天井まで届く施工型のパーテーションをお使いの場合は、天井との間のスペース「欄間(らんま)」に注意する必要があります。
欄間が空くタイプと、空かないタイプの2種類がありますが、防音性を考えると後者を選ぶと良いでしょう。
ただ、デメリットとしては、空間が完全に区切られるので、区画内に新たにエアコンや照明を導入することになる可能性があることです。パーテーションの中には、欄間開閉タイプもあります。こちらは場面に応じて開閉が可能なため、非常に便利です。

こちらの会議室は、パーテーションで区切っていますが、一見するともともとひとつの部屋であったかのように見えます。設置工事が必要な天井まで届く施工型であれば、このようにオフィスのレイアウトを変更することも可能です。
パーテーションの素材には、スチールが採用されています。スチールは防音性もあるため、会議室のパーテーションに最適です。

窓にはツインガラスを使用

防音対策に有効な窓のタイプは、ツインガラスです。ツインガラスは、室内側にある板ガラスと、室外側にある複層ガラスが使われており、さらに複層ガラスの間には特殊な金属膜がコーティングされています。複数レイヤーが重なった構造になっているため、遮音性だけではなく、断熱性にも優れた素材です。

こちらの会議室には、壁一面にツインガラスを使用しています。遮音性を確保するとともに、クリアで清潔感あふれるビジュアルを維持させました。隣の部屋まで見渡せるレイアウトによって、空間をより広く演出できています。
密閉されると狭く感じられてしまう会議室ですが、その閉鎖を感じさせないデザインとなっています。

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まとめ|オフィスの防音対策を見直し、より安心・安全な職場へ

オフィス移転をする前に、防音対策が考えられているかはきちんと確認しておきたい点です。
特に会議室は、他者からの信頼にもつながります。防音性の高いオフィスを実現する際は、下記のチェックポイントを忘れないようにしましょう。

  • 壁の素材
  • パーテーションの種類
  • 扉、窓の気密性
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本記事が、少しでもお役に立ちましたら幸いです。

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