ストレスマネジメントとは?ストレスを感じやすい理由と対処方法を解説!

   
ストレスマネジメントとは?ストレスを感じやすい理由と対処方法を解説!

何と、労働者の2人に1人が仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスを感じているという実態があります(※1)
労働者の多くは「仕事の質 ・ 量」「仕事の失敗・責任の発生」「対人関係」にストレスを感じていることが分かりました(※2)

また、コロナ禍でテレワークを初めて導入したという企業も多いと思います。
リクルートの調査(※3)では、テレワークをしている人の59.6%が「テレワーク前にはなかった仕事上のストレスを感じている」ことが分かりました。
顔を合わせることで発生していたコミュニケーションや協働の機会が、テレワークの導入によって減少してしまったからではないかと推測できます(※4)

本コラムでは、私たちが日々経験するストレスと上手に付き合っていく方法はないのか、心身ともに生き生きと暮らし、そして働くための方法として「ストレスマネジメント」について解説します
また、働く現場においては、自分だけでストレスに対処することはできません。
企業も社員のメンタルヘルスに気を配ることが大切です。
なぜなら企業活動は社員の健康があってこそ成り立つからです。
活気ある職場をつくるための取り組みとして、会社の「メンタルヘルス対策」と「オフィスの改善方法」についても解説したいと思います。

※1) 厚生労働省 「令和2年 労働安全衛生調査
※2) ストレスと感じる要因は「仕事の質 ・ 量」(59.4%)が最も多く、次いで、「仕事の失敗、責任の発生等」(34.0%)、「対人関係(セクハラ ・ パワハラを含む)」(31.5%)となっています。(「令和2年 労働安全衛生調査」)
※3) 株式会社リクルート 「新型コロナウイルス禍における働く個人の意識調査」(調査期間:2020年9月26日~28日)全国の20~60代の新型コロナウイルス禍でテレワークをするようになった就業者2,272名に、仕事に関するアンケートを実施。調査期間中にテレワークをしていた2,213名の結果を考察。
※4) 「テレワークによって感じるストレス状況は、仕事中の 「雑談」がない人の方がより深刻である」と指摘されています。リクルートの調査において、テレワークによってストレスを感じた人を、仕事中に「雑談」がある回答群と「雑談」がない回答群に分けて調査したところ、ストレスの解消具合に14.1ポイントの差異があることが分かりました。(「新型コロナウイルス禍における働く個人の意識調査」)

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ストレスマネジメントとは?

ストレスマネジメントとは?

ストレスは誰もが日常生活や仕事において毎日のように経験しています。
ストレスに対してどのように対処し、そうした状況や自分自身をいかにコントロールしてストレスを軽減できるのかを考えるのが「ストレスマネジメント」です。

ストレスマネジメントにおいて最も大事なことは、まず自らがストレスに気づき対処することです。
イライラしたり、不安になったり、気分が落ち込んだり、あるいは、胃痛、頭痛、不眠など、心や身体にさまざまな症状が現れることがあります。
「これくらい大丈夫!こんなことで負けてはいけない」などと、ストレスのサインを決して無視してはいけません。
「いつもと違う自分」に気づいたら、早く対処することが大切です。

ストレスとは?

ストレスとは?

具体的なストレス対処方法を知る前に、何がストレスの原因となるのか、ストレスが続くとどうなるのか、なぜストレスに強い人・弱い人がいるのかなど、ストレスに関する疑問について解説したいと思います。

「ストレスは何か?」と聞かれたら何と答えるでしょうか。
多くの方は、人間関係のトラブル、仕事のプレッシャー、家事や仕事の疲労など、嫌なこと、辛いことについて答えるでしょう。

ストレスを受けた心や身体の状態を風船で例えてみたいと思います。
大きく膨らんだ風船を想像してみて下さい。
その風船を指で押すとへこみ(歪み)ができます。
風船を指で押す力を「ストレッサー」、風船の歪みを「ストレス」、歪んだ状態を「ストレス反応」だと例えることができます。
ストレッサーとは、人間関係のトラブルや仕事のプレッシャーのようにストレスの原因となる出来事のことです。
私たちもこの風船と同じように、外部から何らかの刺激や負荷(ストレッサー)を受けると、心や身体に歪み(ストレス)が生じます。
すると、私たちは不安、怒り、悲しみといった感情(精神的ストレス反応)を抱いたり、もしくは、疲労、手汗、腹痛といった症状(身体的ストレス反応)が表れることもあります。

しかし人間はストレスを受け続けてばかりいるわけではありません。
心や身体のバランスを保とうとして、ストレスを跳ね返そうという力が働きます。
ちょうど指の圧力で歪んだ風船が反発する現象に似ています。
ただし、かなり無理をしている状態であるため、負荷がかかりすぎると風船が割れてしまうのと同じで、私たちの心や身体も同様に悲鳴を上げてしまいます。

何がストレス要因となるのか?

私たちの身体はバランスを保とうとしてくれている

私たちはある「出来事」をきっかけとしてストレスを感じます。
職場であれば、同僚との人間関係がうまくいかない、仕事量が多すぎて残業をしなければならない、仕事のやり方や時間配分などの裁量権がない、オフィスが常にザワザワしていて集中できない、オフィス内の空気が淀んでいて体調が悪くなる、作業スペースが狭い、デスクやチェアが自分の身体に合っていないため肩や腰が痛くなる、などなど、ストレスを引き起こす出来事はたくさんあります。
これらのような日常生活で頻繁に起こされる小さな苛立ちのことを「ハッスル(hassles)」と言い、苛立ちの積み重ねがストレスとなります

一方、失業、定年退職、転職、職場での責任の変化など、人生の中の大きな出来事は「ライフイベント」と言いますが、これまでの生活パターンをその出来事により生じた状況に適応させなければならないためストレスとなります。
ライフイベントには、結婚、出産・子育て、就職、(キャリアアップのような嬉しい)転職、長期休暇のような好ましい出来事も含まれます。
ストレスとは縁遠い印象がありますが、ポジティブな出来事もストレスとなることが分かっています。
生活パターンを新たな環境に適応させなければならないからです。

ストレッサーの種類にはどんなものがある?

内因性ストレッサー 生物的ストレッサー 細菌 ・ ウイルス ・ 花粉 ・ ほこりなど
心理 ・ 社会的ストレッサー 人間関係 ・ 家庭 ・ 仕事上の問題など
外因性ストレッサー 物理的ストレッサー 騒音 ・ 寒冷 ・ 混雑など
科学的ストレッサー 酸素欠如 ・ 栄養素 ・ 公害物質による刺激など

ストレスの原因となる出来事のことを「ストレッサー」と言います。
ストレッサーにはさまざまな種類がありますが、大きく分けると内因性と外因性に分類できます(※ 上表)
私たちが普段「ストレス」と言っているものは、心理・社会的ストレッサーのことを指していることが多く、「仕事の質 ・ 量」「仕事の失敗・責任の発生」「対人関係」(※4)もこれに分類されるものです。

ストレスがずっと続くとどうなる?

急性ストレス反応 慢性ストレス反応 重篤な反応
心理的反応 不安 ・ 怒り ・ イライラ ・ 緊張 ・ 落ち込み など 無気力 ・ うつ気分 など

循環器系 (本態性高血圧 ・ 心筋梗塞 ・ 狭心症 ・ 不整脈)

消化器系 (消化性潰瘍 ・ 過敏性腸症候群)

呼吸器系 (過呼吸症候群 ・ 気管支喘息の悪化)

筋骨格系 (筋緊張性頭痛 ・ 慢性疼痛)

心理 ・ 行動系 (出社拒否 ・ 職場不適応 ・ アルコール依存 ・ 引きこもり ・ 不安障害 ・ うつ病 ・ 適応障害)

身体的反応 心拍数増加 ・ 血圧上昇 ・ 発汗 ・ 筋緊張 など 動悸 ・ 頭痛 ・ 肩こり ・ 胃痛 ・ 食欲低下 ・ 便秘や下痢 ・ 不眠 など
行動的反応 集中力低下 ・ 飲酒 / 喫煙量の増加 ・ 意欲減退 ・ 攻撃的行動 など

ストレス状態が長く続くと私たちの身体にどのような問題が起こるでしょうか。
ストレスの原因となる出来事に遭遇すると、心理面、身体面、行動面においてさまざまな「ストレス反応」が起こります。
ストレス反応とは、外部からの刺激や負荷によって心や身体に生じる反応のことです。

心理的ストレス反応には、不安・イライラ・緊張・抑うつなどがあります。
身体的ストレス反応には、頭痛・肩こり・腰痛・目の疲れ・胃痛・動悸・緊張による汗・手の震え・食欲低下などさまざまな症状があります。
また、行動的ストレス反応には、飲酒量や喫煙量の増加・食欲不振や食欲亢進・遅刻や欠勤の増加・ひきこもり・仕事でのミスやヒヤリハットの増加などがあります。

ストレスに対抗するにはたくさんのエネルギーを使うため、ストレスを受け続けると遅かれ早かれ心や身体はエンストを起こしてしまいます
ストレスをコントロールできなくならないよう私たちは、ストレスとなる原因を何とか解決しようとしたり、心理的負担を軽減しようとしたりと、さまざまな方法を試みることでストレスから自分の身を守る努力をします。
しかし自分の対処能力を超えてしまうと命の危険にさらされるほどの疾患を患うことにもなりかねません。

ストレスの対処(コントロール)方法を学ぶことで、ストレスを軽減したり、緩和したりすることができます。
ストレスは、コントロールができるかどうかより「コントロールできない」と考えることが、その出来事をストレスだと感じさせると指摘されています。
したがって、自分なりのストレス対処法のレパートリーをできるだけたくさん持っておくことで「どうすることもできない」状況をつくらないことが重要だと言えます。

私たちの身体はバランスを保とうとしてくれている

私たちの身体はバランスを保とうとしてくれている

先ほど、さまざまな方法を試みることでストレスから自分の身を守る努力をしていると述べました。
具体的には、直面する問題の解決策を考えたり、物事の見方や発想を変えたり、もしくは、上司や友人、家族にアドバイスを求めたり、あるいは好きなことをして気分転換を図るなど、意識的な努力によってストレスに対処する方法でストレスを軽減しようとします。

一方、生まれつき私たちの身体には、体外環境の変化に応じて体内環境のバランスを一定に保とうとする仕組みが備わっています
これをホメオスタシス(生体恒常性)と言います。

例えば、気温が高く暑く感じたとき、体温を下げるために汗をかきます。
逆に寒く感じれば、体温を上げるために身体を震えさせます。
病原菌が体内に侵入してきたら、その異物を排除しようとします。
これらはみな「ホメオスタシス」の働きです。

気温・湿度・気圧などの気象は場所や時間によって変化しますし、病気を引き起こす細菌やウイルスなどの病原体はいつどこで発生するかわかりません。
私たちはその時々において変化する体外環境に適応させていくことで身を守る必要があります。
ホメオスタシスは、人間が健康に生きるために必要不可欠な仕組みなのです。

健康は、自律神経・内分泌・免疫のバランスで成り立っている

ホメオスタシスは「自律神経系」「内分泌系」「免疫系」の3つの機能が互いにバランスを取り合うことで成り立っています。
それぞれの役割は次の通りです。

自律神経系 生命の維持に欠かせない身体の活動をコントロールする
内分泌系 ホルモンを利用して身体の活動をコントロールする
免疫系 外部から入ってきた異物を排除する

自律神経は、心臓の動き、体温調節、血液循環、呼吸、消化、排泄、免疫、代謝など、人間の生命維持に欠かせない身体活動をコントロールしてくれています。
皆さんもご存知のように、自律神経には「交感神経」と「副交感神経」の2つの神経があります。
この2つの神経が互いにバランスをとることで、体内環境をコントロールしています。

交感神経は、集中して仕事をするとき、人前でプレゼンをするとき、激しい運動をするときなど、活動的なことをしているときに優位の状態になります。
また、人が起きて活動している昼間の時間帯は交感神経が活発になっています。
消化の働きを抑制し、心拍数、呼吸数を増やすことで、全身に酸素や栄養が素早く回るようにして、いつでも活動できる態勢を整えているのです。

一方、寝ているとき、食事をしているときや食後にリラックスしているときなどには副交感神経が優位になります。
血圧、心拍数、呼吸は落ち着き、消化の働きが促進されます。
次の活動に備えて栄養やエネルギーを蓄え、身体を休め修復・回復させているのです。

自律神経系は、神経伝達物質を使って電気的に刺激を伝えるため、素早く指令を送ることができるといった特徴がありますが、長時間送り続けることができません。
そこで活躍するのが内分泌系です。
内分泌系は、ホルモンを情報伝達物質として全身に送られていきます。
体内には100以上ものホルモンが存在すると言われており、それぞれが身体のさまざまな機能の調整や制御を行うことで体内環境のバランスをとっています。

しかし、持続的に強いストレスにさらされ続けると、ホルモンが過剰に分泌され、自律神経のバランスを崩したり、免疫システムの働きを抑制したりといった悪影響を及ぼします
免疫システムは自律神経の支配を受けているため、交感神経と副交感神経のバランスが崩れると免疫細胞のバランスも乱れてしまい、免疫システムの役割である「防御・攻撃・排除」の力が弱まった状態に陥ります。
これが免疫力が低下した状態です。
免疫力が低下すると、風邪をひきやすくなったり、感染症にかかりやすくなったり、あるいは癌になったりします。

ストレスを感じやすい人 感じにくい人

ストレスを感じやすい人 感じにくい人

ストレスを感じやすい人と感じにくい人がいますが、なぜでしょうか。
それは、ある出来事に直面したときに、その出来事(ストレッサー)を受け止める個人の感じ方・捉え方・考え方(認知的評価)やストレスに対する対処能力(コーピング)に「個人差」があるためです。

例えば、仕事で失敗したとき、ポジティブに捉え失敗を糧にする人もいれば、ネガティブに捉えて後々まで引きずってしまう人もいます。
このように、ストレッサーに対する捉え方は人それぞれです。

ストレスに対するこのような「個人差」は、個人の人格、行動様式、環境要因などの「個人的特性」によって生じます。
ストレス耐性が高いか否かは、この「個人的特性」によって決まります。
「個人的特性」を決定づける要素には次のようなものがあります。

  • ストレスコーピング ( 困難なことを上手く処理する cope )
  • ソーシャルサポート (社会的支援)
  • タイプA・B・C行動パターン (性格傾向と身体疾患の関連性)
  • たくましい人格 (遂行・挑戦・統制)
  • 自己効力感 (ある状況において有効な行動が取れるという確信)
  • レジリアンス (困難や苦痛から立ち直る力)
  • 社会的興味 (自分以外の者へ興味を持ち心遣いをする価値観)
  • 外向性と内向性
  • 楽観主義と完璧主義 など

ストレスにうまく対処して心を平穏に保つ ー ストレスコーピングとは?

ストレスにうまく対処して心を平穏に保つ ー ストレスコーピングとは?

ストレスによって生じる心身の不調はとても苦痛なものです。
そこで、私たち人間はストレスで不快感を覚えると、この不快な気持ちを何とか軽減しようと意識的にさまざまな努力をします。
ストレス過程において生じてくる内的または外的な圧力に打ち勝ったり、あるいは、減少させたり、受け入れたりするための精神的・行動的努力のことを「ストレスコーピング」と言います。
簡単に言うと、ストレスにうまく対処する方法のことです。

ストレスをまったく受けずに日常生活を送ることは難しいことでしょう。
既述の通り、私たちの身体にはホメオスタシスという体外環境から身を守るための防御システムが備わっているため、ストレスを受けても自律神経やホルモン、免疫の働きによって健康を維持することができていますが、限界を超えてストレスをコントロールできない状態にまで追い詰められると精神・身体疾患を患うことになります。
そこで私たちは、ストレスにうまく対処する(ストレスコーピング)術を習得し、実践することで、精神衛生を保つことができるのです。

ストレスコーピングの方法にはさまざまあります。
ストレスとうまく付き合っていくためには、対処方法のレパートリーをたくさん持っておくことが大切です。
ご紹介するものの中には、生活の中で自然と実践しているものもあるでしょう。
もし知らないものがあればレパートリーのひとつに取り入れていただければと思います。

問題焦点型コーピング ストレスの対象そのものに働きかけ、自分の努力、あるいは周囲の協力を得て問題を解決したり、対策を立てるような行動をとることでストレスを軽減しようとする。
  • 問題の解決方法をいくつも考えてみる
  • 計画を立てて実行する
社会的支援探索型コーピング 問題に直面したとき、上司や同僚、家族、友人などに相談したり、アドバイスを求めたりすることでストレスを軽減する。(問題焦点型コーピングのひとつ)
  • 信頼できる人にアドバイスをしてもらう
  • その問題について誰かに話して情報を得る
情動焦点型コーピング ストレスの対象そのものではなく、自分の考え方や受け止め方を変えることでストレスを軽減しようとする。 また、人の死や取り返しがつかないような失敗など、自分ではどうすることもできない問題に直面した場合、人に話して慰められたり励ましてもらうことで気持ちを落ち着かせたる。もしくは、誰にも話さず自分の心の中に留めておく。
  • 悲しみや不安、怒りなどの感情を誰かに話すことで気持ちを整理する
  • すべて胸の中にしまっておく
認知的再評価型コーピング 直面している問題に対して見方や発想を変えてポジティブに考える。あるいは距離を置くなどして認知の仕方を再検討して新たな適応の方法を探す。(情動焦点型コーピングのひとつ)
  • その出来事にプラスの面を見つける
  • 一歩退いて出来事を冷静に見直す
気晴らし型コーピング 日常の苛立ちに対して、運動、趣味、レジャー、カラオケ、温泉浴など自分が好きなことをして気分転換やリフレッシュを図る。私たちが「ストレス発散」と言っているようなもの。
  • スポーツで気分転換をする
  • お酒を飲んで気晴らしをする

人との繋がりが心の安定をもたらす ー ソーシャルサポートとは?

人との繋がりが心の安定をもたらす ー ソーシャルサポートとは?

ソーシャルサポートとは、社会における人との繋がりの中でもたらされる、精神的・物質的な支援のことを言います。
ソーシャルサポートの種類を分類すると大きく次の4つに分けられます。

効果 具体的な方法
情緒的サポート 励ましや応援などによって、気持ちを安定させたりやる気を起こさせてくれる 励まし ・ 応援・慰め ・ うなずき ・ 傾聴 ・ 見守り ・ 感謝
評価的サポート 仕事や業績に対して、適切に評価してくれるため自信がつく フィードバック ・ 評価 ・ 人事考課
情報的サポート 相手にとって、必要な知識や役立つ情報を教えることで問題の解決につながる アドバイス ・ 情報提供 ・ 専門家の紹介
道具的サポート 人 ・ 物 ・ サービスといった直接的な手助けにより問題の解決につながる 金銭的サポート ・ 効率化のためのサポート

上司、同僚、友人、家族など、「自分にはサポートしてくれる人たちが存在している」と認識していることが精神的な支えとなり、自尊心を確立させることに繋がります。
自尊心の確立は、「○○さんが味方してくれる」「○○さんが守ってくれる」といった精神的な支えや、「○○さんは自分を評価してくれている」「自分は○○さんの役に立てている」といった(自分の)存在価値の保証を通してなされます。
ソーシャルサポートの資源を多く持つ人は、自分のことを好意的に受け止める傾向にあり、ストレスに対する耐性も強くなります
つまり、人との繋がりが心の安定をもたらすのです。

ストレスを受けやすい性格特性 ー タイプA行動パターンとは?

ストレスを受けやすい性格特性 ー タイプA行動パターンとは?
  • 常に自分で期限を決めて行動する
  • 日常生活の中でも競争心が強い
  • 仕事に一身をささげている
  • 人の話を聞くより自分で話すことが多い
  • 早歩きでエスカレーターも歩いてのぼる
  • 食後休憩を取らずにすぐ何かを始める

このような行動に心当たりのある方は要注意かもしれません!
今から約50年前、アメリカの2人の医師、フリードマンとローゼンマンは、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患に罹患した患者さんに特徴的な行動パターンがあることを発見し、その行動パターンを「タイプA」と名付けました。
上記の例は「タイプA」に見られる特徴的な行動パターンです。

タイプA行動パターンを持つ人は、交感神経副腎髄質系が興奮しやすいという特徴を持っていることが指摘されています。
「交感神経副腎髄質系が興奮しやすい」とは、交感神経のはたらきが活発になりやすいことを意味しています。

強い目標達成意欲、仕事熱心、競争心、短気、怒り、敵意に特徴付けられるタイプA行動パターンですが、このような性格特性を持つ人は、自らストレス状況をつくることが多い傾向にあります。

ストレスはノルアドレナリンの分泌を高め、交感神経を活発にします
交感神経が過剰に活性化されると、心拍数の増加、血管の収縮、さらには、血圧の上昇を引き起こします。
長期間にわたり心臓や血管に負担をかけ続けることで、急性心筋梗塞・脳卒中・不整脈などを起こし、突然死を招くことにもなりかねません。

ストレスをうまくマネジメントする方法とは?

ストレスをうまくマネジメントするためには、まずは自分のストレスサインに敏感になることです。
最近イライラが抑えられない、わけもなく不安に襲われる、憂うつな気分からなかなか抜け出せないなど、ストレスサインを見逃したり、見過ごしてしまったりしていると、ストレスによる精神的・身体的疾患を患い、社会生活を送るのにも困難な状態になってしまうかもしれません。
一度患ってしまうと回復するのにも大変な苦労が伴います。
「いつもと違う自分」に気がついたときに、早くケアできるようストレスに対処する知識や方法を身につけておけば、病を未然に防ぐことができます。
本章では、自分でできるストレス対処方法を解説します。

「3つのR」を実践する

最初に紹介するストレス対処方法は「3つのR」です。
3つのRは気軽に実践することができる方法で、日常生活の中に取り入れることで効果を発揮します。

  • Rest (レスト) : 休息
  • Relaxation (リラクゼーション) : くつろぎ
  • Recreation (レクリエーション) : 気晴らし

① Rest (レスト)

Rest(レスト)

仕事の手を止めて休息を取ります。
忙しくてオン・オフの切り替えをすることがなかなか難しい状況でも、コーヒーブレイクを入れるなどして小休憩を取るようにします。
疲労が蓄積する前にリフレッシュすることが重要で、集中力を回復させるためにも取るべきです。
席を立って歩く、うたた寝をする、顔を洗うなどしても良いでしょう。

② Relaxation (リラクゼーション)

Relaxation(リラクゼーション)

心身ともにリラックスできることをします。
全身の筋肉を緩め、心身の緊張をほぐし、ゆったりとした気分で過ごすことが大切です。
ストレッチをする、マインドフルネスを行う、ゆったりとした音楽を聞く、アロマの香りを楽しむほか、友人や家族との団欒を楽しむのも良いでしょう。

③ Recreation (レクリエーション)

Recreation(レクリエーション)

好きなことに打ち込む時間を取ります。
運動をして汗をかく、旅行をして美味しいものを食べる、カラオケで思いっきり歌うなど、ストレスから解放され、元気を取り戻せることを行いましょう。
没頭できるくらいの趣味を持っていることは、生活や人生を豊かにしてくれます。

親しい人や専門機関に相談する

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心に不調を感じたら、一人で悩まず誰かに相談することも良い手段です。
会社の人たちとの人間関係がうまくいかない、配偶者との間に揉めごとがある、健康状態に不安があって悩んでいる、家族が介護を必要としているなど、状況を肯定的に捉えることが難しい問題に遭遇することも少なくありません。
そのようなとき、親しい人に話や愚痴を聞いてもらったり、カウンセラーなどの専門家に相談するといった方も多いと思います。
誰かと自分が直面している問題(ストレッサー)を共有し、共感してもらったり、慰めてもらったり、励ましてもらったりすることが、精神の安定につながるからです。

実際に、配偶者、友人、親戚、所属団体など、ソーシャルサポート(社会的支援)の資源を多く持っている人は、ストレスに関連した病気に罹りにくく、長生きすることが多くの研究で明らかになっています。
困ったときに誰かに相談したり助けを求めることで、ストレスを軽減したり緩和したりすることができます。

社員が安心して働くためのメンタルヘルスケアとは?

★

職場でストレスを抱えている労働者の割合が過半数を超える状況が続き、2020年現在、メンタルヘルス不調が理由で休職もしくは退職した労働者がいた事業所は、9.2%にまで上っています(※1)。
職場に存在するストレス要因は、労働者自身の力だけでは取り除くことが困難なため、事業者によるメンタルヘルス対策の積極的な推進が求められます

職場においてメンタルヘルス対策に取り組む上での指針や具体的な対策のヒントとなるのが、厚生労働省が定めた「労働者の心の健康の保持増進のための指針」(2006年3月策定、2015年11月改正)です。
この指針には、メンタルヘルス対策を実施するにあたって「一次予防」「二次予防」「三次予防」の3段階からなる予防策を講じる必要があること、そしてその取り組みが円滑に行われるためには「4つのケア」の効果的な推進が必要であることが記されています。
本章では、一次・二次・三次予防とはどのような予防策なのか、また、4つのケアとは誰によってどのようなサポートが行われるのかについて解説します。

社員のメンタルヘルスを段階的にサポートする取り組みとは?

一次予防 【予防】 ストレスチェック制度(※5)の活用や職場環境の改善を通じてメンタルヘルスの不調を予防する
二次予防 【早期発見】 メンタルヘルス不調を早期に発見し、適切な措置を行う
三次予防 【復帰支援】 メンタルヘルス不調となった労働者の職場復帰を支援等を行う

予防(一次予防)・早期発見(二次予防)・職場への復帰支援(三次予防)と、社員の心の状態や状況に応じてサポートを行います。
メンタルヘルスの問題はできるだけ早い段階で対処することが重要です。
ですから、一番の理解者である自分が自らのストレスサインに気づくことができれば最善の予防策となるわけです。

会社でストレスチェックを受けている方もいらっしゃると思います。
ストレスチェック受検の目的は、自分のストレスが今どのような状態にあるのかを調べることで「うつ」などのメンタルヘルス不調を未然に防止することです。
自分がストレス状態にあるのかを可視化できますし、結果とともに分析・アドバイスも添えられているので自分のストレス状態の早期発見につながると思います。
このように、ストレスチェックは予防(一次予防)と早期発見(二次予防)において効果的な方法です。

また、ストレスチェックは労働者と事業者の両方にメリットがあります。
ストレスチェック受検後に、受検者の希望に応じて医師やメンタルヘルスの専門家との面談を受けることができます。
専門家からの助言を通してストレス要因の軽減策を見出したり、さらには労働負荷の軽減や配置転換といった就業上の措置を取ることも可能にします。

一方、事業者にとってのメリットは可視化されたデータから職場環境の改善、ひいては社員のパフォーマンスを高めるために活用できることです。
ストレスチェックの結果を部や課ごとに集計し、その集団のストレスの特徴や傾向を分析することで問題点や課題を可視化できます。
もちろん、社員の個人情報は守られなければならないため、分析・事業者への結果報告はストレスチェックの実施者が行います。

このように社員と事業者の双方にとってメリットのある制度です。
ストレスチェックの実施が義務となっていない規模の企業でも進んで導入することをおすすめします。

残念なことに貴社の社員がメンタルヘルス不調により働けなくなったことを想定しておくことも重要です。
休業開始から通常業務復帰までの流れを明確にし、いつでも的確な対応ができるように職場復帰支援プログラムを策定しておきます。
これが三段階目の職場への復帰支援(三次予防)です。
職場復帰プログラムは、産業医等の助言を受け、個々の事業場の実態に即して策定します。
また、事業者は管理監督者に対して部下が職場復帰した際の対応方法について教育研修を行うことも重要です。

※5) ストレスチェックの受検は、2015年12月より毎年1回全ての労働者に対して義務付けられています。常時50人以上の従業員がいる事業所では「義務」、50人未満の場合は「努力義務」となっています。

社員にとって心強いサポート体制 4つのメンタルヘルスケアとは?

メンタルヘルス対策を推進するにあたっては、心の不調の ①予防、②早期発見、③職場復帰への支援 と段階的なサポートが求められます。
そしてこれらのサポートは ①自分(セルフケア)、②職場(ラインケア)、③社内の専門家(事業場内産業保健スタッフ等によるケア)、④社外の専門家(事業場外資源によるケア)によるケアがあってこそ円滑に進めることができます。
それぞれのケアの内容について解説します。

① セルフケア

私たち自身が自ら行うことができるケア
私たち自らがストレスに気づき、自分自身で対処します。
事業者は社員がストレスに対処するための知識と方法を身につけられるよう教育研修や情報提供を行うなどの支援をします。

  • ストレスやメンタルヘルスに対する正しい理解
  • ストレスチェックの受検
  • ストレスへの気づきと対処
  • 自発的な相談

② ラインによるケア(ラインケア)

管理監督者が行うケア
直属の上司・課長・部長等の管理監督者が部下の「いつもと違う」様子に気づき、職場環境の把握と改善、部下の相談対応や職場復帰の支援を行います。

  • 社員の勤怠状況や職場環境の把握と改善
  • 社員からの相談対応
  • 職場復帰の支援

③ 事業場内産業保健スタッフ等によるケア

社内の産業医・保健師・人事労務管理スタッフが行うケア
労働者や管理監督者に対して支援をしたり、メンタルヘルス対策の企画立案を行います。

  • メンタルヘルスケア実施に関する具体的な計画立案
  • 個人情報の取り扱い
  • 事業場外資源とのネットワーク形成やその窓口
  • 職場復帰の支援

④ 事業場外資源によるケア

社外の専門を活用したケア
メンタルヘルスケアに関して専門的な知識を有する社外の機関・専門家を活用し支援を受けます。
社員がそういったサービスを活用できるよう、ネットワークづくりと情報提供を行います。

オフィス環境の改善で社員のパフォーマンスが向上する

オフィス環境の改善で社員のパフォーマンスが向上する

前章では、職場の中のストレス要因は、社員だけの努力で取り除けないため、事業者による積極的なメンタルヘルス対策の推進が必要だと述べました。
メンタルヘルス対策を推進するにあたっては、社員のメンタルヘルス状況を把握し、その改善に努めなければなりません。
そこでぜひ活用したいのがストレスチェック制度です。
ストレスチェックの分析結果は、職場環境を改善する上で足掛かりとなる重要なデータです。
可視化されたデータから社員のメンタルヘルス不調の予防や社員のパフォーマンス向上につなげることができます。

本章では、人によるケアではなく物理的な側面からストレスの緩和や軽減方法について考えてみたいと思います

職場の中にはさまざまなストレス要因が存在します。

  • 同僚との人間関係がうまくいかない
  • 仕事量が多すぎて残業をしなければならない
  • 仕事のやり方や時間配分などの裁量権がない
  • オフィス内の空気が淀んでいて体調が悪くなる
  • オフィスが常にザワザワしていて集中できない
  • 作業スペースが狭い
  • デスクやチェアが自分の身体に合っていないため肩や腰が痛くなる

もちろんこの他にもたくさんあると思います。
職場で発生するストレスに対してどのような対策がとれるでしょうか。
大きく分けると、精神的なストレスを緩和する対策と身体的な軽減する対策に分けられます。

自然が持つ癒しの力で精神的なストレスを緩和する

自然光、木々の香り、川や海の水の音など「自然」にまつわる要素は人間をストレスから回復させる効果が期待できます
この自然の要素を住宅やオフィスなどの建築物に取り入れることで、ストレスの軽減や集中力の向上を目的とした「バイオフィリックデザイン」という手法があります。
「人間は生まれつき自然とつながりたいという欲求を持っている」というバイオフィリアの概念が空間デザインに取り入れられました。
実際に人間は自然に触れると目・耳・鼻・皮膚を介してリラックス効果が得られることが実験から分かっています。

最近では、自然の要素を取り入れたオフィスデザインが多くなりました。
デスクを始め、書庫やキャビネット、パーテーションに木材や木目調の素材が使われているものが多く発売されています。
オフィス家具のトレンドに合わせ、自然の風景を感じるようなオフィスデザインも取り入れやすくなったのかもしれません。
水やりの必要がないオフィスグリーンも人気で、エントランスやパーテーションなどにデザインの一部としてあしらわれたりしています。

また、自然の音をリアルに再現できる空間音響機器が発売されています。
どこからともなく聴こえてくる音が、自然の中に居るようなリラックス感を演出してくれます。
音質の良さが素晴らしく、普通のスピーカーで聞く音と全く違う感覚があります。
自然の音をバックグラウンドとして流すことで社員のストレス緩和を図りたいという設計もまたオフィスデザインという分野のひとつです。

快適に仕事ができるオフィス環境を整える

オフィスがザワザワしていて集中できない、作業スペースが狭い、デスクやチェアのサイズが自分の身体と合っていないため肩や腰が痛くなる・・・。
これらのストレスは、オフィスレイアウト設計やオフィス家具の選び方によって解決できる課題です。

基準寸法を守ったレイアウト設計をする

十分な作業スペースを確保することは二つの意味で大変重要なことです。
ひとつは、私たちの命と安全を守るためです。
オフィスレイアウトを設計する際、法律で定められた寸法があります。
これを「基準寸法」と言います。
オフィスレイアウトはこの「基準」をもとにして、デスク間や人がすれ違うための通路幅が決められています

もう一つは、快適に仕事をするためです。
特に作業スペース(ワークスペース)は、計画的な設計がなされていないと窮屈で働きにくい環境になり十分なパフォーマンスが発揮できません。
快適なワークスペースには目安となる寸法があります。
一般的に使われているオフィスデスクのサイズは 120cm × 70cm です。
このサイズに椅子の前後の可動域、75〜90cmを加算した寸法、約2m²が一人当たりのワークスペースの目安となります。

関連記事
オフィスレイアウトの基準寸法については、関連記事 「オフィスレイアウトの基本!基準寸法や適切な通路幅とは?」 も併せてご覧ください。

オフィス家具のサイズはオフィス面積と働く人のサイズに合ったものを選ぶ

オフィス家具のサイズ選びは重要です!
よくありがちなのが、オフィスの面積の割に多くの家具を置いてしまっているパターン、そして、体格に合っていない家具を選んでしまっているパターンです。

家具のサイズ選びが不十分だったため予想外に狭くなってしまった、事業の拡大などで社員数が増えたためオフィスデスクを増やした、収納する書類が増えてしまって書庫を増設した、などオフィススペースが狭くなってしまう原因はさまざまあります。
そのようにならないためには、計画的なオフィス設計が重要です。
オフィスプランナーに相談した場合、オフィスの新設や移転、レイアウト変更の際に貴社の今後の計画を含めたプランをヒアリングし、設計者と共にオフィスレイアウトを考えた上でオフィス家具を選定していきます。

また、オフィス家具は個々人の体格に合ったサイズを選ぶことも重要です。
しかし、基本的に什器類は共有のものであるため、カスタマイズすることは難しく理想的なサイズを選ぶのは難しいでしょう。

そこで、個人のデスクとチェアのサイズ選びをする際に参考になる考え方を挙げてみたいと思います。

  1. デスクの高さを基準にチェアを選ぶ
  2. 昇降できるデスクを選ぶ

肩こりや腰痛の原因は、デスクとチェアの高さが自分の姿勢と合っていないためです。
デスクが低すぎても、逆に高すぎても姿勢が崩れるため疲労の原因となります。
チェアの高さも然りです。
オフィスデスクの高さは、75センチが一般的なサイズです。
チェアの高さ調整に幅があるものを選びます。
海外製の高機能チェアの場合、最低の座面高が日本のものに比べ高い場合があるので注意が必要です。

一方、チェアのサイズを中心に考えた場合、デスクの高さが合わないことがありますので、そのときは昇降できるタイプのデスクを選ぶと良いでしょう。
自分の身長に合わせてデスクを調整することで理想的な姿勢で作業ができます。
また、長時間同じ姿勢での作業は身体に負荷をかけることになります。
昇降デスクは立位作業と座位作業の切り替えができるため、疲労軽減と集中力維持につながります。

まとめ|どうすることもできない状況をつくらない

本コラムでは、ストレスマネジメントについて解説しました。
ストレス状態の中でいかに自分自身をコントロールすれば良いのか、個人でできること、そして会社で取り組むべき「メンタルヘルス対策」の二つの視点で考えました。

ストレスに対する耐性には個人差があります。
遭遇した出来事(ストレッサー)を(私が)どのように感じるか、どのように受け止めるか、そしてストレスにうまく対処して心身をコントロールできるかは人それぞれです。
例え自分がストレスに弱い人間だと思ったとしても対処する方法はたくさんあります。
個人としてできることは、できるだけたくさんの「ストレス対処方法」を覚えておくことです。

また、職場において個人でストレスに対処するには限界があります。
事業者が行うべきメンタルヘルス対策としては、大きく二つあります。
一つは人的なサポート体制を整えることです。
予防とケアという観点から支援を行います。
具体的には、社員のメンタルヘルス不調を未然に防ぐための教育研修、管理監督者による相談対応、産業医や専門家による支援のためのネットワーク構築です。

もう一つは、オフィス環境を改善することです。
ストレスチェックを活用してオフィス環境を見直します。
事業者は、社員がストレス状態にあるのか、課や部署によってストレス状況に差があるのか、どんなことにストレスを感じているのかなどを把握することがとても重要です。
オフィス環境の改善方法として、レイアウトや家具を見直すことで社員のストレス状況を改善することができます。

ストレスは、コントロールができるかどうかより「コントロールできない」と考えることが、その出来事をストレスだと感じます。
個人ができること、会社ができることを行うことで、「どうすることもできない」状況をつくらない努力をすることが大切です。

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